2015の秋から乗ってきた2スト250R(2016)を、4スト350(2015)に乗り替えてみて感じた事は
・まずは、やっぱりちょっと重いよね
・250Rは重心がボヤッとしてた、満タンにすると上に上ったり、空になるとどこにも無くなったり。350はいつもエンジンあたりにある。
・クラッチを使わなくてもアクセルで乗り越えてイケる感じはイイネ!
・FIは楽で便利だね、コックもチョークもセッティングもしなくていい、車みたいにいつも調子いい。
・だけど上が回らない、レブリミッターが介入してくる、イイ所でバババッてなる。
・アクセルが大きく捻らないと全開にならない。
・燃費がイイネ!250Rは1時間2Lの計算だったのが1L〜1.5L。
・Gタンクが5.5Lしか入らない(けど航続は同じかむしろ伸びる)
・Gタンクにいろんな機器が入ったり付いたりしている、外すのが面倒。
・Gタンクからのホースにプチッと押して外すコネクターが付いてる。
・残り2Lでリザーブランプが点く。
・混合ガソリン作らなくて良いのが楽!
・地上最低高がずいぶん低くて良く腹を打つ
・バッテリーは重たい鉛のやつが付いてる。
・バッテリー搭載場所は250Rよりはマシ。
・クラッチ板は一組多いぞ。
・シート下のボックス空間はECUなどで一杯、スキマなし。
・ご存知マフラーは2本出し。
・エキパイはなんとエンジンの下を通ってる
・吸気フィルターはえらい小さくて、空気吸えるの?ってくらい流路が狭めてある。
・メーターにFIの状態を示すランプが付いてる
・一次減速比が少し大きい(遅い方向、回転数が上がる方向)
・セルモーターは小さくて、取って付けた感じではなく、ちゃんとクランクケース上に付いてるが脱着が面倒(250Rは簡単にすぐ外せた)
・発熱、排熱の問題がある。出力を上げるとガソリンが沸騰する。
・その他はまったくと言っていいほど同じ
年式は1年古いが47時間しか乗ってない、ほとんどノーマルの350にご縁があり、試乗した感想は「良く出来たセロー」
これを今年の暑い間、ブラックバレーに行くまでず〜っといじってて、すごくイイ感じに仕上げれた訳ですが、何点かネタがあるので久しぶりに書いて見ようかな
予告
1、給排気変更、吸気フィルターの中骨製作、アクラボ購入、ECU書き換えの巻
2、排熱問題、ガソリン沸騰対策の巻
3、アンダーガードエクステンション製作の巻
4、その他もろもろのいじくり工作
]]>パンクを恐れなければ、本当はいくらまで落としたいですか?
S-LOCKならそれが可能です
S-LOCK とは?
「ハードエンデューロ用に特化した
強力なビードロックデバイス」です
S-LOCKの S ってなに?
ストロングのS、スクリューのS、すうぱあのS、、、、
どんな特長?
・パンクしてもビードが全周落ちる事が無いので、大気圧や0.1等の極低圧設定でも安心して走る事が可能です。
・リムとビードの固定強度は強力で、落ちたりズレたりしません。
・ノーマルの重いビードストッパーは0個!不要です。
・S-LOCKで使用するロックパーツ(消耗品)は1輪に付きたったの20gで軽量、かつホームセンターで安価に購入できて運用コストが安いです。
・1個1gちょっとのロックねじを、リムの全周に均等に18個配置するので回転バランスを崩しません。
・タイヤ脱着に必要な工具は、タイヤレバーの他にラチェットプラスドライバーのみ。
・ロックネジを脱着する手間と時間は増えますが、ビードストッパーが不要なのでタイヤ交換自体は簡単です。
・使い慣れたチューブを使用しタイヤ圧データは今まで通り(ビード上げ及びタイヤ圧設定の為にチューブは必要です)
・もしレース途中でパンクした場合は修理をせずにそのまま大気圧でゴールまで走ってしまう考え方です。
・タブリスのようなトラブル要因(インナーチューブのトラブル等)がありません。
・タイヤ内エアボリュームを占有する物が無いため、タブリスの様な空気圧のマイナス補正は不要でグリップが良いです。
・ムースと併用が可能です、柔らかいムースでも空転する恐れはまったくありません(但しビードが上がる事)
・チューブサドルとの併用が可能です。
・S-LOCKの穴をテープ等でふさいで頂くと、一時的にビードストッパー仕様に戻して運用する事も可能。
・丁寧に扱って頂ければバイクの寿命まで使えます。
・10年以上ハードエンデューロレース参戦や実走テストをしていますが起因するトラブル、タイヤやリムの破損などは1度もありません。
デメリットは無いの?
・素早いタイヤ交換には向きません、個人的にはビードストッパー3〜4個使用時相当の時間が掛かると思います。
・そのためオンタイム制エンデューロには向かないと思います。
・ボルトオンパーツではありません、リムを送って頂き加工する必要があります。
・リム1本に特殊なねじ穴(約3ミリ)を18個加工設置します。
・リムのビードシート部に穴を空けるのでタブリス等は使えないリムになります。
・S-LOCKを解消したい場合、リムは元には戻りません。ねじ穴を特殊接着剤GM-8300で埋める事となります。
・S-LOCKの穴を埋め戻してもタブリス等は使えないリムになると思います。
・使用するタイヤのビード部に穴傷が入ります、またビードワイヤーに鋼線を使用しているタイヤに限ります。
・タイヤのビードワイヤー周りの造りによっては適用できない物があるかもしれません(要調査)
・バイクをリセールする場合、ハードエンデューロ用途でなければ価値が下がるかもしれません。
・基本的にレース用です(公道テストもたくさん行っていますが自己責任とさせていただきます)
・今のところ18インチ〜21インチの125〜250ccまでが適用範囲です。
アイデアの権利関係は?
・二輪車用で同様の出願がされてないか調べましたがありませんでした。
・S-LOCKの構成・構造について特許出願(特願2021-114577号)をして権利化を目指しましたが、進歩性を理由に拒絶査定となりました。
(S-LOCK出願図 ビードワイヤーとネジは積極的に係合する)
・主な背景は1983年にトヨタ自動車さんが車用で同類の物を実用出願(実願昭58-33993号)していて、その公開文献内容からの進歩性が足りないという事でした(本件は検索もれ)
・S-LOCK出願の核心の部分は、トヨタさんの実用新案出願とは大きく考え方が違うのですが認められませんでした。
・トヨタ自動車さんは出願しただけで権利化しておらず、また年数も経っているので現在誰の権利でもありません。
・名称「S-LOCK」は商標登録をしました(登録第6545101号/第12類オートバイ関連)
ビードロックアイデアの経緯は?
・1980年〜90年代にトライアル競技をしていた方なら記憶があるかもしれない「リム+皿ねじによるタイヤの空転止め」
これはトラ車がチューブレス化する前に一部で流行っていた加工で、リムのフランジ部分に皿穴を開け、リムの横からタイヤビードへねじを突き刺し、
ビードストッパーだけでは空転を防げない事を補助する、というものでした。
・ヤマハさんが1987年に特許出願(特開昭62-39301号)したのがリムのフランジ部分から内側へ向けて(スラスト方向に)ピンが複数植え込まれている、という物でした。
タイヤのビードが上がった際、内側に向かって立っているピンにタイヤのビード部分が外側へ向かって刺さり空転を防ぐ。という構造でした。
・ところがこれらは高いタイヤ内圧があってこその効果であり、パンク時や低圧運用ではねじやピンから抜けてビード落ちをしてしまいます。
・また、リムフランジに切り欠きの多い皿穴を開ける事はリムの強度低下を招きます。丸いなべネジの頭があると障害物に当たるから皿ネジ→皿穴だったのだと思いますが。
・私はスラスト方向ではなくラジアル方向に変え、なべねじを使って皿穴ではなくし、穴を小さくしてリムの強度を保つとともに、ビードワイヤー束の中にねじ山を入れ込む事で固定強度が飛躍的にUPしました。
・2012年に熊本県で行われたG-impactをセローで完走ゴール出来たのは、まだ開発初期段階ではあったもののS-LOCKにより極低圧で走れたからだと思っています。
・その後、tm250F-enやKTM Freeride250Rなどで開発・テスト走行を続けており10年以上の使用実績(問題発生ゼロ)があります。
・この1年間は乗るのもガマンして特許取得に挑戦しておりました。
S-LOCKの加工受付は?
・メッセージなどでご相談ください
ご注意
・リムとビードをねじで固定する構造は、現在誰の権利でもありませんから実施することは自由となっています。
(安全性を担保する目的で権利化を目指しましたが達せず残念です)
しかし安易に真似をするとリムの強度低下を招いたり、危険につながる可能性がありますからおやめになった方がよろしいかと思います。長持ちする強いネジ穴をリムに作る所が要所となっています。
・「S-LOCK」は登録商標ですからこの名称についてはオートバイ関連では他の方は使えません。
・S-LOCKを施工するには規格外の特殊なタップを製作する事から始めないといけません、ここにもノウハウが詰まっています。
・良く似たねじで、先端がドリル形状になった物がありますがこれを使用してはいけません、ドリルねじを使用するとリムに開けためねじとの嵌め合いがゆるく、またアルミ合金であるリムに対してねじピッチが小さすぎ、ネジ山の寿命が短く壊れてしまいます。
・またドリルねじは、S-LOCKに比べてねじピッチが狭いため、ねじ山間にビードワイヤー素線が入り込まず強度が出ないばかりか、ビードワイヤーやコード類を傷める恐れがあります。
・その他コンクリートネジ等の硬い素材もダメだと考えます、ビードワイヤーに「硬度で負ける」物でなければビートワイヤーに到達した場合に良くありません。
・2023年には特許庁公報にてS-LOCKの出願文献が公開されますが、核心の部分やノウハウは微妙にぼかしたり書いてなかったりしますので、ここは企業秘密となっています、あしからずご了承ください。
最後に
・賛否両論あると思います。そもそもタイヤはネジが入ってくる設計になっていません。バイク整備の観点においてはタブー、最初に思いついた時は「これはやったらアカンやつだ」と自分で思いました。
・しかしどのくらいダメなのかはやってみないと解りません。そこで実際に自分で実験してみたところ、どんなに乗ってみても何の問題も起こらないのです。ひとえにタイヤの製造技術が素晴らしいと感じます。
・より良い効果や強度、作業性向上を目指していろんなビスや長さ、本数、位置、10年以上試行錯誤しましたがリムにクラックが入ったり、ビードワイヤーが切れたりしたことは一度もありません。
・ハードエンデューロ用途としての長所は捨てがたいものがあります、また近い将来は電動化などでより軽量化を必要とする時代になる事を見据え、とても迷いましたが公開することにしました。
・このページはβ版に付き加筆・訂正を行っていきます。2022.11.10
ハードエンデューロ向きの関連デバイスあれこれ
・ビードストッパー
メーカー標準としてオフロード車の1輪に1個装備されている。
装着位置のリム中央に大きなボルト穴を開ける必要あり。
旧式の物は金属部分が多く重い。
そのため1個装着で速度を出すと遠心力で回転振動を発生させる。
ビードストッパーの規格、リムやビードとの相性によっては機能せずリムずれを起こす場合がある。
1個装着でパンクした場合、ビードのほぼ全周がビード落ちして走行が困難になる。
・ビードストッパー複数個化
低圧指向のユーザーは複数個に増やす場合が多く、2個派が多い。
1個→3個にする場合はY位置で良いのだが、2個→3個とする場合は悩む事になりがち、4個は多すぎてまた悩む。
多くすれば重量が増え、硬いのでピンチフラットを招く確率も増え、装着に手間が掛かる悩ましさがある。
・タブリス(TUBLISS)
ビードの全周を高圧の細いチューブでリムに圧着する、いわば「高圧チューブ式全周ビードストッパー」
通常のチューブは不要となり、チューブレス状態で運用出来る。
チューブを使用しないのでタイヤトレッド面がフリーになりグリップが良いとされている。
しかし硬いインナーチューブがエアーボリューム内を多く占有しているので、設定圧よりも高く感じ、減圧補正を必要とする。
インナーチューブが機能していればパンク状態になっても走行は可能である。
インナーチューブがパンク、あるいは減圧した場合、走行は不能になる。
インナーチューブは比較的高価で替え時に迷う。
リムのビードシート部、またタイヤのビード部が清浄でなければ気密が保てないから、泥だらけのフィールドでタイヤ交換をするのは困難。
低圧用のゲージで誤って高圧バルブを計ってしまいゲージを壊す事があるある。
・ヘビーチューブ、スーパーヘビーチューブ
岩とリムに噛まれて切れるなら厚くしようという単純ではあるが必須アイテム。
厚くすれば当然重い。ゴムは意外と重い。
それでもパンクする時はパンクしてしまう。
タイヤ内の波打ち現象でチューブがズレていき、バルブ近辺が千切れてしまうのも厚ければ防ぐ効果がある。
・ビードストッパー2個内蔵ヘビーチューブ
韓国で使われているらしい、詳細は不明。
かなり重いそうだ。考えてきたなと思う。
・ムース
そもそもパンクしない点においては最強。
脱着に練習と慣れが必要。
装着後に硬さの調整が出来ない。
重い、初期は硬い、走行フィーリングがエアーとは違ってしまう。
低圧感のある柔らかい製品もある、穴だらけにして低圧感を出すユーザーもいる。
最新情報では「輪切りムース」なるものが使われているらしい。
柔らかすぎるとビード落ちする可能性がある。
ビードストッパーが機能せず、リムずれを起こして走行不能になった事例がある。
・チューブサドル
チューブとリムの間に挟むスポンジ材質の「まくら」でピンチフラットを防ぐ。
見た目よりも重量は非常に軽い。
パンクしにくくなるので1段階薄いチューブを選択出来る反面、タイヤのサイド部が硬くなりコーナリングで弾かれる印象となる。
やはり硬く感じるので減圧補正を必要とする。
タイヤの脱着がしにくく個人的には嫌。
・S-LOCK
パンクしてもビードが全周落ちないので安心して極低圧で運用が出来る。
パンク予防の為に高めに設定しなくて良いから走破性が高まる。
タイヤ内エアボリュームは容積の100%すべてが有効になり、タイヤが変形する時の圧力上昇が小さいので反発が小さくグリップが良い。
非常に軽量でホイールの回転バランスが良い。
通常のチューブを使用するのでタイヤ圧の管理が楽で走行フィーリングが同じ。
ビードを上げる為にもチューブは必要。
脱着には少し時間が掛かるがフィールドでのタイヤ交換は出来る。
交換パーツは非常に安価で、ホームセンターで入手出来る。
タイヤのビード部に傷が入るから装着タイヤの長期使用はお勧めしない。
公道使用も一応お勧めしない。
]]>(以下SC2-28)
フェイスブックで話題のSC2-28をFREERIDE250Rに装着しました。
ノーマルはPWK28mmで、これとの比較になります
あくまでも僕の感想なので信憑性はそれなりデス。
スバラシイ!と思った点
1、低開度域がスバラシイ。チョイ開けの所が力強くて粘る!ヌルヌルパワー抜群。
2、開けてもパワーがある。
3、倒してもガソリンが外にこぼれない。そもそもオーバーフロー管が無い。
4、燃費も良い。低燃費加工をしたPWK(後述)より伸びる。
5、シンプルな構造で分解簡単、クリックダイヤルでの濃度調整。
6、高度補正不要
しかたないな、と思った点
A、重い?PWK=400gに対し、SC28=560g
B、高い?のかな、詳細はちゃねさんに。
C、入手困難
D、スプリングが強いので右手が重いかも。
E、装着時に油面を正確に合わせる必要がある。
その他
F、エンジンブレーキも少し効く。
G、空の状態でガソリンコックを開く時にはチョークを引いてから開く
H、2stフリーライドへ取付するには車体側プラパーツの加工が少し必要。
I、燃費が伸びる分、オイルの混合比を濃くする必要がある。
では順に解説していきます。
1、低開度域がスバラシイ
ベンチュリー部断面がPWKみたいに真円ではありません。
逆洋梨型とでも言いましょうか、開度1/4以下が小さい半径になっているせいで
ちょい開けの時はあたかも小径のキャブで大きく開けてるかのようです。
PWKでは味わえなかった2速ヌルヌルで登って行きます。
ジェットで言えばエアスクリューとPJのあたりが一回り太いトルクで乗れるため、
丸太越えのようなフロントアップも楽になりました。
気付くと1速高いギアで乗ってる時があります。
なんていうか、TPIみたいな正確に回ってる感じがします。(これは前回のプラグネタの効果もあるが)
2、開けてもパワーがある
上の解説で、ベンチュリーの下が20φくらいと書きましたが、そうするために形状が下に延長しています。
その為真円の28φよりも断面積が広いです。なので若干口径が大きい理屈になります。
それとメーカーによるとガソリン霧化が細かいとの事。
そのためか開けた時もパワー感があるし、濃すぎる状態でもカブりにくいように思う。
やや下りを走りながら切れた段差で前を水平に飛び出したい時とか、バーっと登ってる途中に丸太があって前を上げる時など楽な感じって言えばわかってもらえます?
3、オーバーフローしない(外には)
SC2-28の下にあるのはドレンスクリューとドレンホースのみで、
フロート室を開けたらフロートボウルの中には何もありません。
上はインテークからフロート室へラムエアーが入るようになっていますが、
バイクをひっくり返した時にここから逆流しないようにボール弁が付いています。
またオーバーフローの通気が無いという事は、ここから水などが逆流入する恐れもない。
4、燃費が良い
自分のPWKはセローのも含めてオーバーフロー管の先っちょをつまんで細くしてます。
(ここがまん丸のままだと燃料が波打った時にこぼして走っているらしい)
なので交換前の燃費は決して悪くはなかった。
(ただし、これをするとフロート室の開け閉めは困難になります。フロートのピンを抜き差ししながらの蓋を開け閉めとなるのでご留意ください。)
このPWK、セッティングもいい感じで合っていて「これより良い状態があるのか?」とSC2-28には半信半疑だった。
30分くらいのコースを決め、満タン法ではあるが比較計測した所(PWK680ml:SC2-28 580ml)
SC2-28は低燃費化PWKよりも15%さらに燃費が良かった。
これは7Lタンクで8L使える計算です
《追記》
ただし混合オイルの供給も同時に15%減ることになるので濃く増やさないといけないと感じました(2022.11月 腰上整備時のピストン周りのオイル付着状況から判断)
5、濃度調整はクリックでOK
MJもPJもASもありません。なのでPWKに比べても構造はいたってシンプル。
フロートとフロートバルブは普通のキャブと同じようにあります。
出ているホースもドレン1本だけだし、油面を合わせるのに何度も開け閉めしたけどPWKのようなストレスはなかったです。
計量はジェットニードル的な?
「メターリングロッド」なる物しかありません。
上から下まで同じ太さの棒だけど斜めに削ってあります。
ここがレクトロンに似てると言う人もいますが、この棒を外から高さ調整出来るようになっているのが特長でしょうか。
JNのクリップ段数だと5段階ですが、こちらはおそらく100クリック?不明ですが非常に細かいです。
調整するにはエンジンを止めてアクセルを全開にしたまま(スロットルバルブを上端に固定)、
クリックダイヤルを押し下げると、六角の凹凸が嵌まって回せるしくみ。
右に回すと濃く、左に回すと薄くなります。
FREERIDE250Rの場合はそのタンク形状のため、1本の指先しか届きませんがなんとかクリックできます。
6、高度補正不要
これはしくみも効果も今は不明です、ラムエアーが入る事で補正になるのでしょうか
A、重い? PWK=400gに対し、SC2-28=560g
ガソリンは抜きで計りました、必要なホース類は付けての重さです。
その差はガソリン換算で210ml分重いのですが、それ以上にガソリン消費が少ないので相殺できます。(上記4で書いたように1L減らせれば800g程度も減らす事が出来、トータルでは軽く出来る、とも考えられる)
その分少なく積んでもいいし、満タンにすれば航続が伸びます。
プラスアルファのガソリンを背負わなくていいシーンがあれば、それは効果大だよね。
それと重量増の位置がエンジン付近なので乗った感には変化を感じないです。
B、高い?のかな
C、入手困難
ビバーク大阪ちゃねさんにお願いして仕入れてもらいました。
メーカーHP上では28mmはOut of stockのままですね、2ヵ月位待ったけどラッキーだったと思います。
長い目で見ればガソリン代で相殺できる、かも?
D、スプリングが強いので右手が重い。
スロットルバルブがきちっとしてるので、戻り不良を起こさない為強くしてるのだと思います。
実測ではないですが、ばね計算ソフトによると
アイドリング付近
PWK 362gf : SC2-28 368gf(ほぼ同じ)
全開付近では
PWK 631gf : SC2-28 1164gf(2倍近い)
となっています、普通より細いグリップを使うので余計そう感じたのかもしれませんが、もう慣れたような気もします。
スロットルの戻りは良いか?スロットルケーブルのメンテも大事だと思います、曲がったり滑りの悪い物は交換しましょう。
E、装着時に油面を正確に合わせる必要がある。(ここ大事!)
ろくに取説も読まず、どうせキャブなんだからとポン付けして、セッティングが出ない時があった。
取説はよく読みましょう、大事な事が書かれています。
英語ですがHP上にPDFが公開されてます、
ひたすらコピぺで50ページ以上読みました。
その中で一番、守った方が良いと思ったこと、、、取り付け時の油面のチェックは必須です!!
バイクごとにキャブの取付角度が違うので調整してくださいと書いてあります。
簡単なので大丈夫、やってください。
SC2-28をインマニに突っ込んでガソリンを通し、そっと外してフロート室に残ってるガソリンの高さを水平で計る。
28mmの場合は15.5mmになるようフロートの爪を曲げるだけです。
(その他のφは取説参照)
ノギスで計れと書いてありますがとても計りにくいので、プラ板で凸型のゲージを作った方が良いです。
ジャストだとガソリンが表面張力でくっついて良くわからないから15.4mmで作ってギリくっつかない方法をとりました。
PWKの場合、少々狂っていても下から上までジェットの選択でそこそこ合わせていけるんですが、SC2-28の場合は油面の高さ調整が重要になります。
そして自分の場合は最初ぜんぜん合っていませんでした、3ミリ程も低かった。
低速で合わせたら中速で薄い、濃い、というのはおそらく油面が合っていません。
《追記》
逆に言えば、低い所の濃さと真ん中以上の濃さのバランスを変えたい場合、油面の高さで変更出来る、ということです。
マニュアルの最後にチューニングノートのページがあるのですが、クリック数とFuel Levelを書くようになってます。
あくまでも規定値でまず試してから、です。
F、エンジンブレーキも少し効いてる
全体的な構造が気密をきつく作られているようです。
スロットルバルブ周りが特にしっかりしていて、閉じた時に強い負圧にも耐えるような構造です。
なのでエンジンブレーキが少し効くような印象があるんだと思います。
G、SC2-28が空の状態でガソリンコックを開く時は、チョークを引いてから開く。
これも取説を読まずに最初失敗した所です、空気抜きのために必要だそうです。
やらないとエンジンの方へガソリンが流れ込み、カブってエンジンが掛からなかったのはこのせいだった。
H、取付には車体側の加工が少し必要。
FREERIDE250Rについての話ですが、3箇所干渉します。
その1、インマニのゴム口のところに、PWKがまっすぐ合わさるよう凹型の突起があります。
それをカッターナイフで真っ直ぐに切る必要があります。
その2、PWKから出るホース類を束ねて通す四角い輪があるのですが(チェーンカバーの一部)
この先がSC2-28の下部と干渉します。
必ずタンクやガソリンを遠ざけてからライターで加熱、柔らかくして下に曲げると大丈夫です。
出来ればヒートガンを使った方が安全です。
その3、チョークノブがガソリンコックと干渉します。
SC2-28を左に回して傾けると回避できるけどイヤですよねー、チョークノブのゴムを丸断面から2辺90度にカットしました。
セッティングが合うとチョーク引かなくてもエンジン掛かりますし。
I、燃費が伸びた分オイル混合比を増やす
2022年11月に腰上整備をしたので追記します
ノーマルのPWKの時、ピストン周りを見るとメーカー指定の80:1では「オイル少し多いかな?」という感じだった。
SC2に替えてから同じ混合比だと「少し少ないかな?」という状況です。
同じ距離(同じピストン運動)を、少ない燃料(少ないオイル)で潤滑するのだから道理ですよね。シリンダーの上下死点リング溝も少し進みました。シリンダーやピストン関連を新調したので、これからは70:1でやってみたいと思います。
あとがき
以前乗っていた2008 tm 250f enには、ミクニTMRのダウンドラフトタイプTDMRが付いていました。
本当にかっこいいキャブだった。
このキャブとtmエンジンの持つパッションは今でも忘れられません、本当にワクワクするものだった。
2ストまでもがインジェクション化していく世の中で、人類が最後に手にする高性能キャブなんだと思ってた。
ところがこの時代にまさか新しいキャブに出会えるとは思ってなかったので思わず買っちゃった。
「FREERIDE250Rをお持ちの方はコレが必要です」なんて英語の人が書いてるんだもん
FBでPRしてくれたちゃねさんに感謝です。
複雑に作り込んだミクニTDMRとは対照的に超シンプルです、SMARTなんですね。
とか言ってないで、ブラックバレー松原の練習しなきゃですね。
レースイベント初投入、
久しぶりに聞いた「ゲロ」10回は投げるんかな。
投げてもあわててガソリンコック閉めなくていいんだ。(←ここ、実験確認して後程追記します)
閉めたらあるあるの 開け忘れ も防げますし!
太い低速、開けてもパワー、ハードエンデューロに向いてるキャブだと思います
《追記》
SC2-28単体にタンクと長いホースをつなぎ、いろんな角度に倒してみました。
結果は
「転けたらコックはほっとくより閉めた方が良い」です。
PWKは外のホースへジャーっと勢いよく流れ出て行きますが、SC2-28は角度によってはラムエアーの入り口へ逆流します。
真横が割と出ます
逆さ向けではあまり出ません
弁となる球があるので量は少ないです。
ポタポタ程度ですが長くほっとくと再始動の際にカブるかもしれません。
倒してるバイクの斜面の角度とタンクとキャブの位置関係で変わると思います
ここはやはり自然落下のキャブ、ポンプのTPIとは違うので、手が届けば閉めようと思いました。 以上、報告終わりマス
《11/18追記》
負荷を掛けた乗り方で、セッティング変更が必要になったのでご参考に書いておきます。
現象:
林道幅しかない助走で急傾斜にアタック、
2速発進だと回転が落ちかけた時にアクセルについてこない(薄い)
対策:
中開度以上を濃くしたい、低開度は合っているので濃さを変えたくない↓
基本の油面高さ15.5mmから1.5mm上げて14.0mmにした
同時にクリッカーを6クリック左へ回して絞る
解説:
油面を変えるとMJを変えるような効果があるが低開度にも少し影響するのでロッドも下げて低い所を補正した。
ロッドの低開度部分は少ししか削ってないので油面高さの影響は少ないと思われる
結果:
回転数に比べ無理に開けてしまうシーンでも失速しずらくなり乗りやすくなった
《11/25追記》
ブラックバレー広島にて使用してきました
先週乗った時より気温が低いせいか、スタート後薄く感じました。
ウォーミングアップでは気付かなかったけど、やはりスタートすると開け方が大げさになるようです。
で、尾根登りの途中でちょっと停め2クリック濃くしました。
これ1分もかからずなので便利に思いました。
]]>ガソリンは満タン7Lのところ、6Lで行ってみよう
朝10時ジャスト、ギアをしっかり確認し、今までで一番ましなスタートダッシュ
混乱の土手を抜けウオッシュボードなキャンバーに向かったのは38番手くらいだった。
次の問題は沼だなと思っていたらこれだ。
坂がもう、えらいことになっている!
こそこそと隙を縫って抜け出すのだが、助走ゼロでも発揮する驚異的なグリップに助けられた。
その後きつい下りのあと、問題の沼だ。
前日の下見で、あるラインを見つけていた。
沼のど真ん中に水が流れている、その川に入って進むのだ。
みんなはできるだけ水っ気の無いところを進もうとするが、意外と
いつも水が流れているところは細かい粘土質が流され、砂礫が残りしっかりしている
これは3月の奈良トラの大きい沼でも同じだった。
テージャス山は上へ行くか下を大回りするかの広大なコース幅。
下の愛ある迂回はしかし相当に距離がある。
上を狙っといてからの落ちたら落ちたでいいや的な考えは、ここでは間違いであった。
その高低差と角度を見て、途中で下まわりに変更するリカバリーは使えない事を実感。
頂上の、右斜め上へ轍を切りながらのラインは2本あったのだが、
下見が抜けていたので時間と体力を相当奪われた。
降りれない登れないどうしようもない、、、
そこへ上手な人がやって来て、良いお手本を見せてくれたのでようやく脱出成功、山の裏コースへ。
地味な下りで前が刺さって前転したり、左斜め上に上がるヒルが登れなかったり、
見た目に怖い下りがあったり、練習ではトライしないだろう登りがあったり、
そうこうしてるうちに黒沼へ。
昔ここは埋まる可能性のある沼だったけど、今はしっかりしている。
入り口の浮いた丸太をトライアルっぽく超えるのはこういうのは得意デス。
1周目はまだ高いところに赤テープが張ってあった。
(2周目は右のずいぶんと低いところまでずれちゃってたね)
ホースが2本かよ!って良く言われるのだけど、
左のホース→後ろのキャメルバック1.5Lに軟水のまま、口をすすいだり、ラジエターにも可
右のホース→前のプラティパス1L ポカリにアミノバイタルを混ぜた物、濃いのが欲しい時)
これ使いわけると快適なんです。
記憶の順番があやふやだけど、馬場下のヒルクライムはギアを間違って失速。
スケールに惑わされて2速で行っちゃった。1速だってば。
1周目は左の迂回に回る。
V字谷はすぐ左に鋭角に行く人、まっすぐ奥に行って一番下からイゴル人などが居ましたが、
僕は90度に左折、轍の無い草の斜面をまっすぐ降りて、底の轍を直角に切って、そのまま直登、赤テープ端を狙って右折という作戦。
轍を切る時に体とバイクがバラバラになりそうなんだけどガマン、ただ登りの真ん中に細い木があって、突っ込んでしまった。
(2周目は成功)ここは下見の勝利て感じ。
ここらへんで約1時間。
トップが7周前後の試合だと、そろそろ黒い軍団が大勢ビュンビュン追い越していく時間だけど、それもない。
この日は黒ゼッケン用のセクションが用意されてあり、そこで時間を喰ってるのかもしれない。
横目に見て行ける気がしないオーラ満開である。
その迂回となる通常コースもまた途方もない登り下りと角度だ。
下見のあと「回れない気がしないw」と言ったのは塾長である。まったくどういう感覚なのだろうか!
これは3〜4周のレースになる予感。
あんまり抜きも抜かされもせず一人で頑張ってる感じになってきた
一人旅だとしんどさに負けてペースダウンするし、なにかの目標が欲しい。
しかしポテンシャルが拮抗している選手が2名いるのに気づく。
ミスっては現れて先を譲りあうという感じ。
お互い見えない距離が開いてるのだけど、セクションでミスると数分捕まってしまうのでその間にやってきて抜かれるという。
1人はゼッケン126番さんネタにして恐れ入ります。
もう1人は青に緑のI村さん38番。
I村さんは謀H山で良くお会いし、レースでご一緒の時はいつも負けを喫している。
その元気でガッツな走りに勝てない勝てないと思っていたら、今日はおおむね僕が先行してるようだ!
しめしめやっと勝てる時が来たのかも。
シーケンスデータによると、1周目のチェックポイントは11:24で13位、I村さん40秒後、126番さん4分後だったようだ。
よしこの2人を勝手にライバル視。負けないようにしよう!
(ガソリン残2.5L=3.5L消費→+2.5L給油=5Lで2周目へ)
チェックポイントの直後、うかつに進むと前転しそうな段差があるのを下見済みだったのに
思わずやってしまいそうになりバック。
ああ、疲れてるなと自覚。
ここのレースは1周目のチェックポイント地点は完全なる1周(スタート地点)からすると、7〜8割くらいのところにあり、
つまり1周で終えた人は2〜3割くらいのコースを残して味わってないことになる。
この日131台中2周以上回った人は、22人 2周目に出かけて戻らなかった7人。
彼らはどこまで行ったかな?全部満喫できたのかな?
そして86人もの人がチェックポイント(7〜8割地点)に戻らなかったという、過酷でおもろいコースでした。
この日良く目にしたのがこれ
現場作業で流行っているファン仕掛けの空調服だ、数人いたね
ポンポンに膨れているので良く目立つ。
走行風は当たらなくなるが、谷底でイゴる時なんかは良いかも。
涼しいかもだけど体の水分はより多く飛んでいるのではないのかな?
この競技に入るキッカケとなったのはかつての美和マウンテンエンデューロの映像を見たから、と記憶してる
今日はその憧れの世界を再現してるのかなと思いつつ。
11:45完全なる2周目(スタート地点)に突入
先ほどにぎやかな一斉スタートをしたのに広い草原に1人さみしかったです。
純粋な2周目に入り、そろそろ時間計算しなきゃ。
スタートしてからチェックポイントまで1:24、
チェックポイントからスタート地点まで21分、
じゃあ次のチェックポイント予想は何分?
ほんでいつ通過すれば3周目行っていいのん???
ああー計算できないーしんどいよーーー(笑)
疲れてしょうもない失敗が増えてきた。
ロックセクションで転んでヒザを強打してみたり、、、
谷側へ倒してみたり、、、
テージャス山の右の林道から左斜面へ登る所、
タイヤ1本分の轍に石が埋まっててはじかれる。
どうしも登れずにいるとロッシ選手が1発で登って行った。
アクセルワークが渋い!
「ブーーオッバーーーーボッ」何の危なげもなく上がっていく
惚れ惚れしますわ。
優勝した鈴木健二選手はすがすがしく全開に次ぐ全開
今回は4ストだけどやっぱりスゲー!って迫力。
2ストの時は離れていても響き渡る排気音って感じでしたね
(けたたましい2ストと言えばなっさんを思い出した、ちょっと違うけど。ミンミンミンミン!でしたね)
この方たちのすごさを間近で感じられるのもこの競技の魅力だ
そして2周目中盤体力が尽きる。
足場の悪い所で谷側へ倒す、2連続ステアを1段と間違える、
しかしI村さんにまだ勝っている!逃げなきゃ!
時間的にはこの周で終わり。3周目は無い。これで終われる。早く終わりたい。
そして痛恨のミス。
もうすぐ駐車場裏も近いというところ、
大きなすり鉢状の土の斜面。
まっすぐ降りてその勢いでまっすぐ向こうに上がってしまうと、、、、
左の出口に向かって越えがたい轍が実は横たわってるという。
たくさんの人がこの罠にはまっていた。
ほらそこのアナタもここで苦労したでしょ?
自分もここでしっかり捕まってしまいました。
4〜5回やり直しただろうか、
早くしないとI村さんたちが来てしまう、、、、
あせっても体力もない、やりなおすにも滑って加速がつかない。
そんな中、塾長がやってきた。斜面を降りきるところで左にカーブし、そのまま何事もなく弧を描いて左へ静かに上がっていく。
そのラインかーーさすがだけど、悔しい!
それをマネするには降りた坂を上がらなければできない。
ついに2人がやってきた。2人とも失敗してやり直したが、126番さんが抜け、I村さんも全開で登って行った。
ここを抜けた順でほぼゴールなのだ。
、、、やっぱり勝てなかったのね。
5分くらい費やしてなんとか脱出成功、その後は特に引っかかることもなく13:22ゴール。
ちょうどゴール待ちが13:20から流れだし、全員がいなくなった時に戻ってきた。
とうさんが笑顔で迎えてくれた。
結果15位は実力からすると出来過ぎかな?
嬉しいようなでも悔しいような、
マディ対策の秘密工作が効いたかな?
下見が甘いところは全部引っかかってしまってた
しかしあれ以上歩くと疲れが当日に響くし。
仕事もバイクもまたがんばろう!って気持ちになれた帰り道でした。
コース・運営とっても最高でした!!
会場でお会いしたみなさんありがとうございました!