S-LOCK公開とビードロック考察「パンクではもうリタイヤしない」 パンクを恐れなければ、本当はいくらまで落としたいですか? S-LOCKならそれが可能です S-LOCK とは? 「ハードエンデューロ用に特化した 強力なビードロックデバイス」です S-LOCKの S ってなに? ストロングのS、スクリューのS、すうぱあのS、、、、
どんな特長? ・パンクしてもビードが全周落ちる事が無いので、大気圧や0.1等の極低圧設定でも安心して走る事が可能です。 ・リムとビードの固定強度は強力で、落ちたりズレたりしません。 ・ノーマルの重いビードストッパーは0個!不要です。 ・S-LOCKで使用するロックパーツ(消耗品)は1輪に付きたったの20gで軽量、かつホームセンターで安価に購入できて運用コストが安いです。 ・1個1gちょっとのロックねじを、リムの全周に均等に18個配置するので回転バランスを崩しません。 ・タイヤ脱着に必要な工具は、タイヤレバーの他にラチェットプラスドライバーのみ。 ・ロックネジを脱着する手間と時間は増えますが、ビードストッパーが不要なのでタイヤ交換自体は簡単です。 ・使い慣れたチューブを使用しタイヤ圧データは今まで通り(ビード上げ及びタイヤ圧設定の為にチューブは必要です) ・もしレース途中でパンクした場合は修理をせずにそのまま大気圧でゴールまで走ってしまう考え方です。 ・タブリスのようなトラブル要因(インナーチューブのトラブル等)がありません。 ・タイヤ内エアボリュームを占有する物が無いため、タブリスの様な空気圧のマイナス補正は不要でグリップが良いです。 ・ムースと併用が可能です、柔らかいムースでも空転する恐れはまったくありません(但しビードが上がる事) ・チューブサドルとの併用が可能です。 ・S-LOCKの穴をテープ等でふさいで頂くと、一時的にビードストッパー仕様に戻して運用する事も可能。 ・丁寧に扱って頂ければバイクの寿命まで使えます。 ・10年以上ハードエンデューロレース参戦や実走テストをしていますが起因するトラブル、タイヤやリムの破損などは1度もありません。
デメリットは無いの? ・素早いタイヤ交換には向きません、個人的にはビードストッパー3〜4個使用時相当の時間が掛かると思います。 ・そのためオンタイム制エンデューロには向かないと思います。 ・ボルトオンパーツではありません、リムを送って頂き加工する必要があります。 ・リム1本に特殊なねじ穴(約3ミリ)を18個加工設置します。 ・リムのビードシート部に穴を空けるのでタブリス等は使えないリムになります。 ・S-LOCKを解消したい場合、リムは元には戻りません。ねじ穴を特殊接着剤GM-8300で埋める事となります。 ・S-LOCKの穴を埋め戻してもタブリス等は使えないリムになると思います。 ・使用するタイヤのビード部に穴傷が入ります、またビードワイヤーに鋼線を使用しているタイヤに限ります。 ・タイヤのビードワイヤー周りの造りによっては適用できない物があるかもしれません(要調査) ・バイクをリセールする場合、ハードエンデューロ用途でなければ価値が下がるかもしれません。 ・基本的にレース用です(公道テストもたくさん行っていますが自己責任とさせていただきます) ・今のところ18インチ〜21インチの125〜250ccまでが適用範囲です。
アイデアの権利関係は? ・二輪車用で同様の出願がされてないか調べましたがありませんでした。 ・S-LOCKの構成・構造について特許出願(特願2021-114577号)をして権利化を目指しましたが、進歩性を理由に拒絶査定となりました。 (S-LOCK出願図 ビードワイヤーとネジは積極的に係合する)
・主な背景は1983年にトヨタ自動車さんが車用で同類の物を実用出願(実願昭58-33993号)していて、その公開文献内容からの進歩性が足りないという事でした(本件は検索もれ) ・S-LOCK出願の核心の部分は、トヨタさんの実用新案出願とは大きく考え方が違うのですが認められませんでした。 ・トヨタ自動車さんは出願しただけで権利化しておらず、また年数も経っているので現在誰の権利でもありません。 ・名称「S-LOCK」は商標登録をしました(登録第6545101号/第12類オートバイ関連)
ビードロックアイデアの経緯は? ・1980年〜90年代にトライアル競技をしていた方なら記憶があるかもしれない「リム+皿ねじによるタイヤの空転止め」 これはトラ車がチューブレス化する前に一部で流行っていた加工で、リムのフランジ部分に皿穴を開け、リムの横からタイヤビードへねじを突き刺し、 ビードストッパーだけでは空転を防げない事を補助する、というものでした。 ・ヤマハさんが1987年に特許出願(特開昭62-39301号)したのがリムのフランジ部分から内側へ向けて(スラスト方向に)ピンが複数植え込まれている、という物でした。 タイヤのビードが上がった際、内側に向かって立っているピンにタイヤのビード部分が外側へ向かって刺さり空転を防ぐ。という構造でした。 ・ところがこれらは高いタイヤ内圧があってこその効果であり、パンク時や低圧運用ではねじやピンから抜けてビード落ちをしてしまいます。 ・また、リムフランジに切り欠きの多い皿穴を開ける事はリムの強度低下を招きます。丸いなべネジの頭があると障害物に当たるから皿ネジ→皿穴だったのだと思いますが。 ・私はスラスト方向ではなくラジアル方向に変え、なべねじを使って皿穴ではなくし、穴を小さくしてリムの強度を保つとともに、ビードワイヤー束の中にねじ山を入れ込む事で固定強度が飛躍的にUPしました。 ・2012年に熊本県で行われたG-impactをセローで完走ゴール出来たのは、まだ開発初期段階ではあったもののS-LOCKにより極低圧で走れたからだと思っています。 ・その後、tm250F-enやKTM Freeride250Rなどで開発・テスト走行を続けており10年以上の使用実績(問題発生ゼロ)があります。 ・この1年間は乗るのもガマンして特許取得に挑戦しておりました。
S-LOCKの加工受付は? ・メッセージなどでご相談ください
ご注意 ・リムとビードをねじで固定する構造は、現在誰の権利でもありませんから実施することは自由となっています。 (安全性を担保する目的で権利化を目指しましたが達せず残念です) しかし安易に真似をするとリムの強度低下を招いたり、危険につながる可能性がありますからおやめになった方がよろしいかと思います。長持ちする強いネジ穴をリムに作る所が要所となっています。 ・「S-LOCK」は登録商標ですからこの名称についてはオートバイ関連では他の方は使えません。 ・S-LOCKを施工するには規格外の特殊なタップを製作する事から始めないといけません、ここにもノウハウが詰まっています。 ・良く似たねじで、先端がドリル形状になった物がありますがこれを使用してはいけません、ドリルねじを使用するとリムに開けためねじとの嵌め合いがゆるく、またアルミ合金であるリムに対してねじピッチが小さすぎ、ネジ山の寿命が短く壊れてしまいます。 ・またドリルねじは、S-LOCKに比べてねじピッチが狭いため、ねじ山間にビードワイヤー素線が入り込まず強度が出ないばかりか、ビードワイヤーやコード類を傷める恐れがあります。 ・その他コンクリートネジ等の硬い素材もダメだと考えます、ビードワイヤーに「硬度で負ける」物でなければビートワイヤーに到達した場合に良くありません。 ・2023年には特許庁公報にてS-LOCKの出願文献が公開されますが、核心の部分やノウハウは微妙にぼかしたり書いてなかったりしますので、ここは企業秘密となっています、あしからずご了承ください。
最後に ・賛否両論あると思います。そもそもタイヤはネジが入ってくる設計になっていません。バイク整備の観点においてはタブー、最初に思いついた時は「これはやったらアカンやつだ」と自分で思いました。 ・しかしどのくらいダメなのかはやってみないと解りません。そこで実際に自分で実験してみたところ、どんなに乗ってみても何の問題も起こらないのです。ひとえにタイヤの製造技術が素晴らしいと感じます。 ・より良い効果や強度、作業性向上を目指していろんなビスや長さ、本数、位置、10年以上試行錯誤しましたがリムにクラックが入ったり、ビードワイヤーが切れたりしたことは一度もありません。 ・ハードエンデューロ用途としての長所は捨てがたいものがあります、また近い将来は電動化などでより軽量化を必要とする時代になる事を見据え、とても迷いましたが公開することにしました。 ・このページはβ版に付き加筆・訂正を行っていきます。2022.11.10
ハードエンデューロ向きの関連デバイスあれこれ
・ビードストッパー メーカー標準としてオフロード車の1輪に1個装備されている。 装着位置のリム中央に大きなボルト穴を開ける必要あり。 旧式の物は金属部分が多く重い。 そのため1個装着で速度を出すと遠心力で回転振動を発生させる。 ビードストッパーの規格、リムやビードとの相性によっては機能せずリムずれを起こす場合がある。 1個装着でパンクした場合、ビードのほぼ全周がビード落ちして走行が困難になる。
・ビードストッパー複数個化 低圧指向のユーザーは複数個に増やす場合が多く、2個派が多い。 1個→3個にする場合はY位置で良いのだが、2個→3個とする場合は悩む事になりがち、4個は多すぎてまた悩む。 多くすれば重量が増え、硬いのでピンチフラットを招く確率も増え、装着に手間が掛かる悩ましさがある。
・タブリス(TUBLISS) ビードの全周を高圧の細いチューブでリムに圧着する、いわば「高圧チューブ式全周ビードストッパー」 通常のチューブは不要となり、チューブレス状態で運用出来る。 チューブを使用しないのでタイヤトレッド面がフリーになりグリップが良いとされている。 しかし硬いインナーチューブがエアーボリューム内を多く占有しているので、設定圧よりも高く感じ、減圧補正を必要とする。 インナーチューブが機能していればパンク状態になっても走行は可能である。 インナーチューブがパンク、あるいは減圧した場合、走行は不能になる。 インナーチューブは比較的高価で替え時に迷う。 リムのビードシート部、またタイヤのビード部が清浄でなければ気密が保てないから、泥だらけのフィールドでタイヤ交換をするのは困難。 低圧用のゲージで誤って高圧バルブを計ってしまいゲージを壊す事があるある。
・ヘビーチューブ、スーパーヘビーチューブ 岩とリムに噛まれて切れるなら厚くしようという単純ではあるが必須アイテム。 厚くすれば当然重い。ゴムは意外と重い。 それでもパンクする時はパンクしてしまう。 タイヤ内の波打ち現象でチューブがズレていき、バルブ近辺が千切れてしまうのも厚ければ防ぐ効果がある。
・ビードストッパー2個内蔵ヘビーチューブ 韓国で使われているらしい、詳細は不明。 かなり重いそうだ。考えてきたなと思う。
・ムース そもそもパンクしない点においては最強。 脱着に練習と慣れが必要。 装着後に硬さの調整が出来ない。 重い、初期は硬い、走行フィーリングがエアーとは違ってしまう。 低圧感のある柔らかい製品もある、穴だらけにして低圧感を出すユーザーもいる。 最新情報では「輪切りムース」なるものが使われているらしい。 柔らかすぎるとビード落ちする可能性がある。 ビードストッパーが機能せず、リムずれを起こして走行不能になった事例がある。
・チューブサドル チューブとリムの間に挟むスポンジ材質の「まくら」でピンチフラットを防ぐ。 見た目よりも重量は非常に軽い。 パンクしにくくなるので1段階薄いチューブを選択出来る反面、タイヤのサイド部が硬くなりコーナリングで弾かれる印象となる。 やはり硬く感じるので減圧補正を必要とする。 タイヤの脱着がしにくく個人的には嫌。
・S-LOCK パンクしてもビードが全周落ちないので安心して極低圧で運用が出来る。 パンク予防の為に高めに設定しなくて良いから走破性が高まる。 タイヤ内エアボリュームは容積の100%すべてが有効になり、タイヤが変形する時の圧力上昇が小さいので反発が小さくグリップが良い。 非常に軽量でホイールの回転バランスが良い。 通常のチューブを使用するのでタイヤ圧の管理が楽で走行フィーリングが同じ。 ビードを上げる為にもチューブは必要。 脱着には少し時間が掛かるがフィールドでのタイヤ交換は出来る。 交換パーツは非常に安価で、ホームセンターで入手出来る。 タイヤのビード部に傷が入るから装着タイヤの長期使用はお勧めしない。 公道使用も一応お勧めしない。 2022.11.10 Thursday 23:59 [エンデューロ向きの対策など]
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すうぱあセローの秘密とか
セローのいじくりをベースにエンデューロ物とかなんやかんや書いてます。
怪しい記載もあるのでまねっこするときはご注意くださいね
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FREERIDE 250R(2016)→FREERIDE 350(2015)へ乗り換えました
ほとんど試運転状態にてブラックバレー2023逝ってきました 結果は2周。
G-NET第6戦 寺山牧場 結果はチェックポイント2は通過
四の沢の途中で時間切れ、25位でした
寺山の沢は手ごわかった!
ヤフオクSMARTCARBφ28mmにたくさんウオッチ+ご入札頂きありがとうございました!
アクセルが軽くなるバネがまだ在庫あるので、欲しい人がもしいるのなら出してみてもいいかな?
次は250Rをゆっくり整備して出品しようかなと思ってます
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